イチイとドングリ

服につく草の種

寒くなってくると、イチイの赤い実を食べたことを思いだす。
イチイの木は、もみの木のような葉をつけていて、クリスマスツリーを連想させる。

子供の頃に食べたっけなーと。懐かしく思いながら図鑑を眺めていたら、
「実は食べられるが、種子に毒があるので飲み込まないように」などと、注意書きがあった。
あー、どんな毒だったんだろう?
確か、噛んだりして飲み込んだ記憶があるけど・・・生きてるよ。

今こうして生きているのを考えると、せいぜい腹痛くらいで済んだんだろう。
逆に腹痛くらいなら、よくあることだった。
普段から、なんでも食べられるんじゃないかと、味見をするような子供だったから。
なんだか図鑑を眺めていると、様々なものに「毒がある」。
大丈夫なんかじゃなかったはずだと、ゾッとしている。

図鑑は「好奇心とスリル」を満たすもので、
小説と同じくらい面白い。

あれもこれも、それやあれまで、危険だったなんて。

「コレ、食べちゃいけなかったんだ。」
「こんなものが、食べられるんだ。」
子供の頃から知らないまんまで、新しい気づきがある。

私って、食べることに興味が尽きないんだな。
何があっても、生きてこられたのは、他の動植物の命のおかげ。

植物の図鑑を見て、花がキレイ。葉っぱがこんな形、木の皮がこんな状態と見ていくが、
「この植物は食べられるのか」
という疑問が大前提にある。

例えば、どんぐり。
図鑑によれば、どんぐりは種類が豊富で、中にはアクが強い物もあるらしい。
茹でこぼすか、茹でて重曹を入れて一晩置くと、アクが抜けて美味しいどんぐりになる。
どんぐりクリームも、出来るかも知れない。

スイートポテトならぬ、スイートどんぐり。
マロンペーストならぬ、どんぐりペースト。

どんぐりを使った縄文クッキーも、太古には存在したが、石でどんぐりをガンガン叩き割って潰して、穀物と混ぜて平たくして焼くという、保存食だ。再現された方が味見をして、
「食べられなくは無い」という、微妙な感想を残している。
現在なら、美味しいクッキーに仕上げる事が出来る。
実際にどんぐりコーヒーと、どんぐりクッキーをいただくチャンスがあったのだ。

コーヒーとは言っても、コーヒー色の香ばしい飲み物というだけで、麦茶や黒豆茶の遠い親戚といった感じ。
クッキーのほうも、砕いたどんぐりがマカダミアナッツのように入っていて、美味しかった。

ナッツといえば、素早く動き回るリスの食糧。
リスは木の実をたらふく食べられて、それでいてひょこひょこ動いて太らない。
お太りさまのリスは、見たことが無い。
私はリスにはなれなかったが、
「クルミを500グラム」くらい食べて、鼻血を出した「お太りさま時代」を通過してきている。
「クルミが高カロリー食であることを体感した」という貴重な経験。

当時は9歳。身長は背の順で真ん中より、前の方。体重30キロの子供だった私。お気に入りのタータンチェックのスカートが化粧まわしに見える。
体重の60分の1の量のクルミを食べると、人間は鼻血が出る計算になる。
こんな計算をした人間はそんなにいないかも知れないが、私だけのはずもない。

どんぐりをカゴいっぱい拾って、茹でて、一気に食べたら鼻血が出るんだろうか。
茹でどんぐりを5キロも食べられるだろうか。
5キロって多いなー。

5×60=300  

え?300キロ?

さすがに、私の体重はこんなになかったはず。
計算を間違えたらしいが、そこが私らしい。

どんぐりを5キロ食べる。
果たして、どこの段階で鼻血が出るだろうか。
死ぬまでに、試してみたい実験のひとつだ。

こういうのを「道草を喰う」というのだろうか?

こういう、バカバカしい遊びを真剣に試していくことが、人生で大切な「うるおい」を与えてくれている。

よかったら、、、

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むんや

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「なんとでもなるさ」を合言葉に。 挑戦は続く。詳しいプロフィールはこちらから
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