高円寺

子供が機関銃のように、喋ろうとする事がある。
先日もそうだった。

ニュースを観ながらご飯を食べていた。
片付けはじめると、
「そういえばさぁ。高円寺って有名なんでしょ?」と、言い出した。
高円寺は有名な土地。
昨年出かけた時、私は
「高円寺って、すごく魅力的なお店が多いのよ。素敵な街なの。アジアンテイストのお店もあって、昔ながらの商店街が長くっていい雰囲気なの。一緒に行こう!」
そう言って、子供を口説いたものだった。
が、断られてしまっていた。

それが、今になって
「高円寺って、有名なんだってねぇ。10年前とは、また違うんでしょう?」などと、興奮気味にまくし立てている。
そこで、たずねた。
「確かに、高円寺はすごいよね。でもさ、あなたは10年前に、高円寺に行った事があったの?」と。
すると
「お母さん、何言ってるの?あの日本一有名な辞書のことだよ。高円寺って言う辞書が出たでしょう。」

子供よ。
それは、広辞苑という辞書だよ。
高円寺という辞書は売られていないと思うよ。

「それ、広辞苑じゃなくて?」
と、口をついて言葉が飛び出した。
「あっ。それそれ。コージ?高寺円?
こうじ・・?」
「こうじえん。高円寺じゃなくて、広辞苑ていう有名な辞書の話でしょ。」

子供は、LGBTの解釈の仕方が酷かった件について、話したがっていたのだった。
あれは、ひどかった。
どう酷かったかを説明したら、
「何それ?差別じゃん!それを差別って言うんだよ。と、我がことのように憤怒し始めた。」

優しさの塊の部分がある子供。
怒れる感性を大切にしたい。
守りきれない世界へ出かける大人としての子供に対して、自分の無力さを突きつけられている。

一緒におかしいものをおかしいと思っていられること。
その心のうちだけは、言論統制が敷かれたとて、守れる。

この若い世代のしなやかな感性は、未来を切り開く力を秘めている。
世界の宝だと、断言する。

そのうちに、高円寺に一緒に出かけよう。
あなたに見せたい景色があるのよ。
食べさせたいプリンがあるのよ。

高円寺はネ、
写真が好きなあなたが、興奮するような魅力的な街なのよ。

よかったら、、、

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むんや

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「なんとでもなるさ」を合言葉に。 挑戦は続く。詳しいプロフィールはこちらから
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