君んちってどうなってんの 1

・・・・・っておいしいよねー。と、夕飯どきに話していたことが、いけなかったらしい。
さあ、もうそろそろ寝ようと、電気を消して布団に入った。
うとうとしかけた頃。
「ぼつっ」と、何かが家の壁に当たったような音がした。
そんなに風が強いわけでもない。大粒の雨でも当たったのだろうかと、考えているうちに、
「ぼつっ でっ ででで ぼつぼつぼつっ」と、大量に何かが壁に当たる音がする。
なになに?
怖いんだけど。家が壊れちゃう。
でも、夜遅くに窓を開けた瞬間に
「銃で撃たれた」ことがあったからなぁ。
無視して寝てしまおう。どのみち明日だな。
と、眠りについた。

そして、翌朝。
寝ぼけまなこで、トイレの便座に座る。
洗面所へ行って、顔を洗ってタオルで拭きながら、鏡に映る自分を見る。
なんだか、いつもより寝ぐせがついていない。
やつれた顔がそこにはあった。
着替えを済ませ、朝食の準備にとりかかる。
雨戸を開けて、サンダルを履く。今日もいい天気だ。
目の前のプランターには、スナップえんどうの白い花が咲いている。
花の少し下のほうには、スナップえんどうがついている。
指でプチン プチンと収穫する。片手に一掴み分とれた。
それを持って、室内へ入ろうと振り返って、ギョッとした。
昨夜、音が聞こえた辺りの家の壁が、テカテカに光っていたのだ。
一瞬呼吸が止まる。
が、家に入って、えんどうのスジを取り、味噌汁の具にする。
炊飯器をパカンと開ければ、炊きたてのご飯が湯気を立てている。
さっくりと底から混ぜて、茶わんによそる。
食卓には、納豆の容器と、スナップえんどうの味噌汁、白いご飯が並べられた。
「いただきます」と手を合わせてから、納豆の容器のフタを剥がし、タレをかけて、お箸でかきまぜる。
納豆をご飯にどろりとかける。
それを口に運びながら、昨夜の音と先ほど見た壁のテカテカから、推測をする。
昨夜、何者かわからない人間たちが、うちの壁に向かって
「おいなりさんを投げつけていった」のだろう。
しかも、ある一定の場所だけにぶつけるコントロールの良さからして、奴等は野球の経験者だ。
そして、下においなりさんが落ちていないのは、早朝にカラスが集団でやってきて、落ちたおいなりさんをかっさらっていったのだ。

なんということだ。
私の日常は、ドラマに満ちている。
納豆ごはんでぬるついた口で、味噌汁をすすった。

よかったら、、、

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むんや

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「なんとでもなるさ」を合言葉に。 挑戦は続く。詳しいプロフィールはこちらから
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